Artist 篠崎理一郎×薩摩地方の民族楽器ゴッタン
線画とドローイングを軸に、緻密に日常風景や内面を断片的に描き、観る人の想像力を掻き立てる世界を書く、鹿児島県出身のアーティスト・イラストレーターである篠崎理一郎氏にゴッタンにドローイングを描いて頂きました。伝統にアートを掛け合わせる事で、新しいカタチを生み出し、興味、関心を持って下さる年齢層の幅を広げたいと考えました。面白いモノを生み出す事で次世代へと伝統を繋いで行く道を創りたいと考えております。
ドローイングとは美術用語として一般に線画と訳されます。線だけで描く絵(ライン・ドローイング)を指します。
篠崎 理一郎 氏
【略歴・受賞】
・Human museum 2016 在本彌生賞(2016)
・UNKNOWN/ASIA 2016 大阪府府民文化部都市魅力創造局 寺浦薫賞(2016)
・ASIAN CREATIVE AWARDS Vol.1」 入賞(2015)(メディア審査員 adobo magazine選)
・豪州日本人ニュー・アーティスト発掘展 ヤングアーティスト賞(2013)
・U1 SPACE FILE COMPETITION Vol.4 大寺聡賞(2013)
展示活動に加えて、広告や雑誌挿絵、WEB、企業広告やファッションブランド、CDジャケット、映像作品への素材提供など幅広く手掛けています。
ゴッタンは南九州(宮崎県・鹿児島県)に伝わる弦楽器です。現在、宮崎県三股町にある美木工房の上牧正輝氏によって製作されています。上牧氏は「どんな音がするのか」と聴きたくなり、近くのゴッタン奏者に習いに行き、音に触れました。「懐かしいな、この音。昭和の音だ。素朴で人の心に響いてくる音だ、と感じました」このゴッタンとの縁から後に母方の祖母がゴッタン奏者の大家、荒武タミ氏(故人)の弟子であったことも分かった。そして伝統工芸士黒木氏を師匠として上牧氏は製作者としての道を進みます。
ゴッタンを製作する際、動物の皮を使用せずに木材のみで作られ、釘などの金属も使わずに組み立てられてます。
別名 箱三味線、板三味線とも言われています。
バチではなく指で弾きます。三味線と比べると穏やかな音色です。
50年~100年の古民家のスギやヒノキの柱や梁等を使って製作しますが、古い農家の囲炉裏の煙で燻されたスギの梁が最適だそうです。
宮崎県南部地方を含む旧薩摩藩では、明治初年までの約300年間に及ぶ一向宗(浄土真宗)の信仰を禁制としました。
民衆は「隠れほら穴」等を作り、その中で信仰を捨てずに続けて行きました。かくれ念仏洞が発見される度に、激しい弾圧と拷問の日々が続きました。そんな中、民衆の知恵によって念仏を唱える唄の伴奏楽器として「ゴッタン」が誕生し、都城地方で広まり、明るい場所で念仏を唱えるようになりました。
生き物を殺生せずに板張りで製作するごったんは、先人達の喜びや悲しみが込められ、長く遠い道のりを生きていく為の生活の道具の一つでした。
ゴッタンによる念仏唄は荷方節などによって、人々の全ての気持ちが込められた唄として残っています。
ゴッタンは現在、贈答品や飾り物としても幅広い年齢層の方々に好評です。
伝統ある楽器「ゴッタン」を絶やさぬ為に取り組む一助になりたいと思います。またこの作品を機会に一人でも多くの方に知っていただき、ごったんを次の世代へと繋いで行きたいと考えています。
ご質問等ございましたらお気軽にお問合せ下さい。
サイズ:全長 93cm / 幅 16cm / 高さ 6.5cm
材質:杉(古材)
Description
【お手入れについて】
・乾拭きにて拭いて下さい。
【撮影協力】
フックス・シャネット(ドイツ出身)
【撮影場所】
小倉邸(宮崎県三股町)地域活性化団体がんばっと山王原拠点
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